pht_macプロのWebデザイナーとして働き始めて7年ほどになります。もうそんなに経ったのかという気持ちとまだ7年かという気持ちが両方あります。
ふと今の若い人たちってどういうルートでWebデザイナーになるのだろう、と思いました。そして自分はどうだったけな、とも。
自分の学生時代から就職までの道のりを思い出しながら書いてみました。
Webデザイナーを目指す若い人の参考になれば幸いです(ちょっと特殊ルートだったから参考にならなかったらごめんなさい)

まず専門学校に入った

もともと高校を卒業した後「まだ仕事につきたくないし何かないかな、絵を描くのが好きだし絵の勉強するか!」と
安易な考えで専門学校に入学しました。
入学したのは名古屋コミュニケーションアート専門学校というところのイラストレーション専攻。
うろ覚えですが新設された専攻で第一期生だったように思います。このころはまだWebに関する興味はゼロでした。

イラスト専攻なので基本的に授業は絵に関することが大半でしたが、平面構成などデザインの基礎的なところは授業に組み込まれていました。
イラスト8割、デザイン2割くらいの割合でしょうか。
僕は怠惰な学生であまり熱心に授業をうけていませんでした。(今思えば本当にもったいなかったです)

当時の同級生で現在プロのイラストレーターとして活躍している友人たちも複数人います。
彼ら(彼女ら)の学生時代を考えると、かなり自分の中でビジョンを作って目標にむけた現実的な努力をしていたように思います。

僕の周りに限った話ですが、高いモチベーションと旺盛なバイタリティで学生時代からお金を稼いでいたような人たちがそのままプロになっています。
クラス全体の割合からいうとプロになったのは10分の1以下です。(これはイラストレーターとして。グラフィックデザイナーに流れた人はもう少し多い、といっても3分の1以下)

この割合は他の学校でも同じなんじゃなかろうかと個人的には思っていて、
つまりイラストレーターで食っていこうと思っている学生はその10分の1に入り込む覚悟とやる気がないと厳しいだろうと思っています。
ただイラストレーションを専攻していてもみずからリングから降りてしまう人が大半なので(自分もそう)
卒業後も続ける勇気があれば確率はぐんとあがるとおもいます。

イラストの話ばかりしていても仕方ないのでwebの話に戻します。

僕の場合はイラスト専攻からwebデザインという特殊なルートでしたが
Webデザイナーを目指す人であれば、専門学校のグラフィックデザイン専攻や大学のデザイン系の学部がいいでしょう。
もしくはプログラミングを専門的に学んでおいてデザインは就職してから覚えた、なんて人もいました(これでうまくいったら強い)
「Webデザイン専攻」のようなコースのある専門学校もあるみたいですが、
個人的には広くデザインの知識を学ぶためにグラフィックデザインを学んでおくのがいいと思います。

進路を探す

自分はといえば、イラストの道にいくだけの度胸も腕もなく、かといってデザイン科ではないので
デザインスキルもないためデザイン事務所にもなかなか入れない。
なので就職先がなくふらふらさまよっていました。(当時名古屋でかっこいいグラフィックやCMを作っていたバナナウォーカーさんに就職したいと思いポートフォリオをもっていったけど当然ながら落とされた)
そんなところに学校の先生から「Webデザイナーの学生アルバイトの募集があるけどいってみたらどうだ」という話をもらいました。

当時ウェブに関する知識は皆無でWebデザイナーって何?くらいのものでした。
グラフィックデザインという言葉はしっていてもWebデザインは知らなかったんです。
まあ同じデザインだしグラフィックデザインの親戚みたいなもんだろう、と安易に考えていました。

とりあえずいってみるかと思い紹介先の小さな制作事務所で働き始めました。そこはマンションの一室で細々と営業する小さな制作会社。
「先輩社員:IEでみてみて」「自分:ア・・アイイー???」「先輩社員:いやブラウザだよ」「自分:ブラウザ???」
恥ずかしながらそういうレベルでまったくのゼロからのスタートでした。(そんな素人をよく入れたものだとおもう)

マンションの一室

マンションの一室にあるその会社の事務所は、お世辞にも立派なオフィスとはいえませんでした。
ただ当時はすごく立派に見えたことを覚えていて「こういうところでデザインが生まれてるのか、すごいな・・・」と感動したことを覚えています。

アルバイトとして雇ってもらってから、同年代の先輩デザイナーたちにデザイン技術をおしえてもらいながらなんとか業務をこなしていく日々。
その後アルバイトから晴れて正社員に登用されましたので専門学校を卒業すると同時に就職しました。
自分の場合は2年くらいでなんとかやれるかなって感触を持ったように思います。

労働時間は制作会社の例にもれず非常に長くて10時~22時30分とかが普通(そんなの短い方だとかいわれそうだけど・・)、繁忙期は泊まり込みになることも珍しくなかったです。山善のエアベッドが大活躍しました。(ただ若かったこともありそれはそれで楽しかった。今はもうできないです。)

まとめ

Webの知識もなく、Webの世界で働きたい!という思いもなかった(今はありますよ!念のため)自分が、
いまこうしてプロとして働いているのはとてもラッキーだったのかなと思います。
小さい制作会社だったので未経験でもOKだったというのも大きかった。一度入ってしまえばなんとかなるもんです。
それとWeb業界は人手不足の会社も多いです。「手伝いたい」と自ら進んでいえばアルバイトくらいはさせてもらえるでしょう。

Web知識に関しては職業にしてからどれだけでも覚えることができるので、それ以外の要素が大事かなといまでは思います。
最近はツイッターもFacebookもあるし、学生でもその気になればいくらでも発信することができる時代ですよね。
ちょっと目立つ人がいるとすぐ業界の人に名前を覚えてもらえるので(本当です)Webデザイナーを目指す若者は学校外に発信しまくるのが得策ではないでしょうか。